少ない色数によるのれん製作

日本の伝統的な暖簾やのぼりは、今大注目の販売促進ツールとなっています。お店の入り口に飾る暖簾はお店自体の顔になるため、よりこだわりのデザインや作りになっているものを利用したいと考えている方も増えてきています。

暖簾は化繊生地を利用した機械織りの製品も多いですが、より伝統的な工法で作られる物を使用したいと考えている方には「本染めのれん」をおすすめします。

本染めのれんの魅力

本染めのれんはいとつけしない部分に糊を乗せて、糊のない部分に染料を染み込ませていくことにより、後で水洗いで糊を綺麗に落とすことができればその部分が綺麗に色が抜けて、はっきりとデザインや文字を浮かび上がらせることが出来ます。

色数の少ない仕上がりになりますが、シンプルでいて品のある美しい暖簾になるとして人気が高くなっているのです。

本染めのれんの魅力はシンプルな美しさだけではなく、時間の経過と共に色が少しずつ褪せていくことで、趣が出てくる点にあります。

歴史の長いお店に掲げられている暖簾は、時間経過により色合いが変化しているので伝統的な暖簾として長く大切に使用することが出来るのです。

色数は約1~3色と少なく、作成する枚数が多い場合にもむいています。染色は職人による手作業で行っていくため、裏までしっかり色が染まり色落ちにくく、長く愛用することが可能です。

希望する素材によって仕上がりは全く異なるので、お店の雰囲気にあった暖簾を作るようにすることが大切です。

天竺木綿生地について

天竺とは、元々インドから輸入された物にちなんだ名称で、生地がやや厚く経緯糸が密で丈夫な平織りの綿織物のことを天竺木綿と呼んでいます。

天竺木綿

日本に入ってきたのは明治維新の辺りとも言われており、もともとインドで開発された物なのか他の外国で開発された物なのかははっきりと分かっていません。

この天竺木綿は、20番手程度の糸を使用して平織りされています。番手とは糸の太さをあらわす単位のことで、数字が大きくなればなるほど太い糸を使用していることを意味しています。

そのため、太めの糸で縦横同じ密度で織られたこの生地はかなり丈夫に作られているので、耐久性に優れていると言えます。

生地ですが、白地のままカバー類や小麦粉袋などの粉袋などにも使われますが、染色をしてシーツやテーブルかけや風呂敷や暖簾などに使用されます。

このように、生地そのものは極端に厚手でも薄手でもないため、様々な織物等に使用することが出来ます。暖簾には、薄手で光を通しやすい生地、反対に薄手でも透けにくい生地、厚手で丈夫な生地など用途に応じて様々な種類がありますが、この天竺木綿であればそれぞれに対応出来ますしもともと白地なので、お好きなカラーに染めることが出来ます。

また、オーソドックスな生地の為、内のれん、外のれんなど場所を問わすに使うことが出来るメリットもあります。このように、白地で耐久性に優れた織物だからこそ、天竺木綿は暖簾にぴったりだと言えます。