のれん補助金制度は職人を守るため

京都市では京都にふさわしい広告物の普及を促し、
広告景観を向上させるために補助金制度を設けています。

のれんと補助金

京都で育まれた技術を使ったのれんに対して交付され、
機械で製作されたものでなければ、シルクスクリーンでも
適用になるのです。

本染めの場合印刷技術でのれんをつくるのに比べて高くなるので、
補助金を使って多くの人々が染め物に触れられる機会が増すので
良いことだと思われます。

お客様にも良い制度ですが、京都の伝統を引き継いで
仕事をしてきた多くの京都の職人を守る制度でもあるのです。

のれん製作だけでなく、設置のための金具付けや
のれんのデザイン代にも充当することができますから、
製作代が安い方がメリットが出てくることになります。

印刷技術に比べて本染めの技術は職人が一人前になるまで
すごく時間がかかるもので、この制度を活かすことで
意欲のある職人を増やしていくための励みになるのです。

伝統技術を残していくためには、それを守ってきた
職人の貢献を評価することが重要です。

伝統工芸であるのれんづくりに適用されたことは
職人の技術を守り、手づくりの良さを景観に
ふさわしいものにしていくことを意味しています。

伝統を守る京都市らしい制度です。

制度の活用

のれんで守る広告景観

京都市の広告景観づくり条例は、京都にふさわしい
屋外広告物を普及させ建築物や街並みに合った広告物を取り入れて
街づくりをしていこうという趣旨があります。

これには地域の状況を考慮して広告物を製作していこうというものです。

したがって、商店街等の広告においても統一看板や
協働看板がふさわしいとしています。

京都の商店にとってのれんは、屋号とともに
その商店を象徴づける存在であります。

のれん製作にあたって、街並みに溶けこむものになることが重要です。

のれんは本染めで職人が丹精込めて作り上げたものが多く、
たとえ印刷技術でスクリーン形式で造られたものであっても
伝統を守って製作されることが要求されます。

陳腐な広告塔などが、京都の街並みにふさわしいかと言えば
街並みの景観を壊すことにつながります。

したがって、広告のデザインも統一的な調和が大事になるのです。

古き伝統と職人の技術を守っていくことこそ
景観づくりに活かされることが求められています。

この趣旨をふまえて条例に基づいて、景観を大事にする趣旨で
広告物をとらえていく必要があります。

このため、景観を守るためデザインや大きさ、色などに
統一性を維持することが求められているのです。

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